30代後半の転職は難しいって本当？30代後半で転職に失敗する人の特徴や対処法

転職を考えている方の中には、30代での転職を「最後のチャンス」と捉えている方も少なくないかと思います。

確かに、40代以上になるとキャリア採用やエグゼクティブ層での採用に門戸は絞られていきます。

特に未経験の業種・業界へ挑戦をする場合は、30代までに転職をするというのは一つの目安になるかと思います。

ただし、30代の転職も30代後半に差し掛かると、成功はしにくくなると言われています。

今回は、30代後半での転職が難しいと言われる理由と、成功の秘訣、転職で失敗しないための方法について詳しく解説していきます。

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30代後半の転職が難しいと言われる理由

理由1】スキルや実績のある人材が求められ始める

従来の転職・就職市場だと、35歳までが未経験転職でもポテンシャルを評価される年齢と言われていました。

これは、30代後半になるとスキルや実績が重視されてくるというのが大きな理由です。

ただし、経験者採用でも、年齢条件を35歳までとしている会社は一定数あります。

理由2】家族など優先するものが増えてくる

30代後半にもなると、結婚・出産、育児・親の入院、介護や死別による相続など、仕事以上に優先すべき事柄や、人生において大きなイベントが起こりやすくなります。

こうしたことから、20代の頃よりも仕事に集中する環境を築きにくい方が多いです。また、家族などのことを考えると、最低限の収入や福利厚生など職場に求めるものが多くなりがちです。

加えて、未経験職種への転職だと、仕事を覚えてものにするまでに一定以上の時間を要します。

このように、転職先が求めているものと求職者が求めるものが違うという状況が多くなりやすいのも、30代後半での転職が失敗しやすい1つの要因と言えます。

30代後半の転職率は実際に低い？【2024年最新データ】

参照：一般職業紹介状況（令和6年10月分）について　 ｜　厚生労働省｜厚生労働省

厚生労働省が2024年度に発表した2024年度10月の全国有効求人倍率（季節調整値）は1.25倍で、前月に比べて0.01ポイントアップしていることがわかりました。

また、正規職員・従業員数は3688万人で、前年同月と比較して77万人の増加があり、12か月連続での増加となっています。

非正規職員・従業員数は2144万人で、前年同月に対して4万人の増加があり、2か月ぶりの増加となりました。

有効求人倍率とは求職者ひとりにつき何件の求人があるかを示す数値のため、30代後半でも需要があるということがわかります。

かつては35歳を超えてからの転職が難しいとされていましたが、デジタルトランスフォーメーションの推進や組織改編の迅速化に伴い、専門職や管理職の需要が高まっていることが背景にあるとされています。

30代後半は即戦力となる人材を中途採用する企業が多く、ほかにもマネジメント経験の有無やリーダーとしての能力があるかを重視する傾向があります。

反対に、30代後半の時点で短期離職を繰り返しているなどでスキルや経験が不足していたりすると、厳しいものとなるため注意が必要です。

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30代後半が転職に失敗するよくある原因

ここでは、30代後半が陥りがちなよくある失敗パターンについて紹介します。

原因1】自己主張が強く柔軟性に欠ける

30代後半での転職では、自身の独自の仕事のスタイルや考え方を強く主張しすぎると、面接官に「新しい職場に適応できないのではないか」という印象を与え、採用を見送られる可能性があります。企

業は、業務を円滑に進めるために早期に職場に馴染んでほしいと考えています。

したがって「前職のやり方を変えたくない」「年下の指示には従いたくない」といった偏った考えを持つ方は特に注意が必要です。

30代後半での転職においてはスキルをアピールするだけでなく、さまざまな年代の方でも良好な関係を築けるなど職場環境や状況の変化に対する柔軟性をアピールすることが大事です。

原因2】自身のスキル以上の待遇を求めている

転職を考える理由として年収アップ・キャリアアップを挙げる人は少なくありません。

しかしながら、転職後に年収が急激に増加したり、すぐに重役に昇進することはほとんどないのが現実です。

とくにこれまでのスキルや経験に見合わない高い待遇を求めすぎると、逆に採用されることが難しくなたり、そもそも求人が見つからないおそれがあります。

転職活動がうまくいかない方は、自身の市場価値や求める待遇が現実的でない可能性があるため、自己分析をし直すことをおすすめします。

原因3】転職理由があいまい

転職理由は面接で頻繁に尋ねられる一般的な質問の一つです。

しかし転職理由があいまいである場合、面接官に悪い印象を与え、不利な状況に陥る可能性があります。

例えば、「休日出勤が多すぎる」や「給料が低い」といったネガティブな理由をそのまま述べるのはNGです。

同じような理由の場合、「休日の時間をスキル向上に充てたかった」や「成果が報酬に反映される仕事を求めていた」といったなるべくポジティブな言い回しに変えるようにしましょう。

原因4】キャリアプランが定まっていない

30代後半での転職は最後の転職になることが多く、先を見据えたキャリアプランを描けていないと失敗するおそれがあります。

実際に選考でも「入社後にどのようなキャリアを築き、将来に向けてどのような展望を持っているのか？」という質問はかならずといっていいほどされます。

単なる待遇改善だけだと面接官から「自己認識が不足しているのではないか？」や「仕事に対する意欲が低いのでは？」と疑念を持たれることもあります。

転職の準備を行う際にはキャリアの目標を明確に設定し、具体的な目標に向かって転職を進めるためのストーリーをしっかりと考えておくことが重要です。

30代後半が転職で求められるスキル

30代後半の転職では主に以下のスキルを求められる傾向にあります。

即戦力となるスキル・実績

20代はポテンシャルでも採用される可能性がありますが、30代ともなると企業は求職者にたいして即戦力となるスキルや経験を求めることがほとんどです。

10年以上の社会人経験を持っているため、一定のスキルや経験が期待され、専門的なスキルや資格、経験、実績などをもつスペシャリストを高く評価する傾向にあります。

特に転職を機にキャリアアップ・年収アップを目指しており、現時点で不足していると感じるのであれば取得してから転職活動を始めるのもひとつです。

ただしスキルや実績が見当たらない場合でも、マネジメント経験など総合的な能力があれば採用されるケースもあるので、あきらめずまずは自己分析を行うこ戸が大事です。

マネジメント経験

企業は30代後半の求職者に対して、マネージャーや管理職としての実績を持つ人材を求めています。

専門的なスキルや経験に加えて、経営者の視点を持つことができる人材が求められていると言えるでしょう。

30代に入るとほとんどの場合、何かしらの役職や肩書、何人かの部下や後輩をまとめる立場になる人がほとんど。

マネジメントスキルをアピールする際には、「〇〇人のプロジェクトにおいて、前年対比で〇〇%の成長を達成した」といった具体的な数字を織り込むことがポイントです。

大規模なプロジェクトである必要はなく、少人数のチームをまとめた経験でも十分です。

人脈

業界に太い人脈がある人や幅広い分野に人脈のある人は、企業にとってメリットがあるため採用されやすい傾向にあります。

しかし人脈しかない、自身にスキルや能力がないのでは、人脈があろうと採用するメリットはないので注意が必要です。

基本的な経験やスキル、マネジメント経験に加えてプラスアルファとしてアピールするといいでしょう。

30代後半の転職を成功させるポイント

ここでは、30代後半の転職を成功させるポイントについていくつかご紹介します。

これまでの経験の棚卸し

転職活動を開始する前に、まずはこれまでの経験やスキルの棚卸詩をしましょう。

過去の職歴や業務内容を振り返り、どのようなプロジェクトに参加し、どのような成果を上げたのかについて明確に振り返ることで自分の強みや実績を把握することができます。

未経験からの転職の場合でもスキルや経験を活かせる業界や職種をえらぶことで、転職先との適合性が高まり目指すべき方向性が見えてくるでしょう。

もし棚卸しの時点でスキルや能力が足りないと感じたら、資格や経験を積んでから転職活動を進めるのもひとつです。

柔軟性・順応性の高さをアピールする

スキルやマネジメントの経験が豊富な30代後半でも、企業側に柔軟性や順応性が足りないとなるとなかなか採用には至りません。

転職先では新たな会社のルールに従う必要があり、30代後半ともなると場合によっては年下の上司が付く可能性もあります。

先にも述べたように、自分のこだわりや主張が強すぎると社風に合わないのではないかと判断されるケースも。

反対に柔軟に適応できる人材は、採用担当者に良い印象を与えることができます。

新しい価値観を受け入れる姿勢が重要となります。

また転職を繰り返さないためにも、転職を決意する前に新しい環境に順応するための努力をする覚悟があるかについて今一度慎重に考えてみてください。

長期的なキャリアプランを考える

転職活動を始める理由は人それぞれですが、人間関係の改善や年収アップなどとにかく現在の職場に不満を抱えている方こそ、実際の選考時に回答に困ることがあります。

先にも述べたように、面接時にネガティブな転職理由ばかり述べると印象が悪くなるケースも。

現在の問題を解決することも重要ですが、30代後半での転職においては、転職先での具体的な目標や5年後の自分の姿を考えることで入社後のミスマッチを避けられます。

30代後半の転職では転職を繰り返すことで採用されるリスクが増えるため、最後の転職と思って慎重に進める必要があります。

もし自分のキャリアプランが明確でない場合は、転職エージェントのキャリアコンサルタントに相談するのがおすすめです。

面談を通じて、自身の仕事に対するモチベーションの保ち方や理想的な将来像が見えてくることもあるため積極的に利用してみてください。

ライフワークバランスを考慮する

男女ともに30代後半の転職では、キャリアプランだけでなくライフプランとの調和を考慮することが重要です。

30代後半において、未婚、既婚、子どもがいるかどうかによって、今後のライフプランは大きく異なります。

特にまだ小さいお子さんがいるのであれば、時短勤務や有休取得率の高さ、キャリアアップできるかなどをチェックしておくといいでしょう。

さらに転職後の年収と家計の支出のバランスについても確認し、同じような境遇の社員が何人かいれば働きやすいと判断できます。

計画的にスケジュールを立てる

在職中に転職活動を行う場合、業務の合間を利用して進める必要があるため計画的にスケジュールを立てることが求められます。

退職後に転職活動を行うといった方法もありますが、あまりお勧めではありません。

なぜなら転職活動は開始から決定までに最低でも3ヶ月以上を要するため、精神的にも経済的にも厳しくなるからです。

とくに30代後半で家庭を持つ方は家族の生活を支える必要があり、独身の方でも収入が途絶える状況で転職先が決まらないと焦って転職先を決めてしまうリスクもあります。

内定を出してくれる企業であればどこでも妥協しやすくなり、入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも。

転職活動は在職中に進めるようにし、「〇ヶ月後に入社する」など目標を決めておきましょう。

転職エージェントを利用する

自己分析を行っても、思うようにアピールポイントが見つからなかったり、将来のキャリアを描けなかったりする方は多いでしょう。

もし現在転職活動が思うように進められないと悩んでいるのであれば、転職の専門家であるエージェントの支援を受けることをおすすめします。

転職エージェントでは通常の求人検索に加え、面接対策や条件交渉などのサポートを無料で受けられます。

また、転職エージェントに登録したからといって、必ずしも転職をしなければならないわけではなく、アドバイザーとの相談を通じて転職しないという選択をすることもできます。

大手の転職エージェントと業界特化型のエージェントなど、数社程度を併用しておくとより効率的に転職活動を進められます。

自分に合わないと感じた場合はいつでも退会することもできますので、まずは登録して相談してみるといいでしょう。

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30代後半の転職におすすめの業界・職種

ここでは、30代後半の転職におすすめの業界・職種についていくつかご紹介します。

管理職・経営幹部

前職のスキルや経験を活かすのであれば、管理職・経営幹部を目指すのもおすすめです。

30代後半では開発責任や担当課長といったポジションの募集も多く、将来的に経営幹部を担える可能性が高いです。

責任は大きいものの高収入を期待できますので、事業運営やマネジメントなどの実績を積んだ人はぜひチャレンジしてみてください。

コンサルタント

意外に思うでしょうが、コンサルタントは職種未経験でも転職しやすい職種のひとつとして挙げられます。

コンサルティング会社は案件や会社ごとに求められる専門知識が異なるため、前職で培った経験やスキルが活かせる可能性もあります。

また未経験への転職は通常、前職よりも収入が下がりがちですが、コンサルタントであれば実績次第では収入アップも期待できます。

IT業界

IT業界は人手不足の業界のひとつなので狙い目です。

AIエンジニアや、セキュリティエンジニアといった職種は需要が高く、ITスキルがある30代はまだまだ市場価値が高いといわれています。

AIエンジニアやDX担当者、プロジェクトマネージャーへのキャリアアップも望めるので、年収アップ・キャリアアップといった面も心配ありません。

IT業界は将来性もあるためぜひチャレンジしてみるといいでしょう。

マーケティング

マーケティング・企画は30代がメインで活躍しているため、30代後半の転職で検討する人は多くいます。

なかでもとくに、データアナリストやマーケターといった職種は多くの企業でも需要が高いので好待遇を期待できます。

30代後半の転職におすすめの転職サイト・エージェント

ここでは、30代後半の転職におすすめの転職サイト・エージェントについていくつかご紹介します。

ビズリーチ

ビズリーチは、30代のキャリア向上を目指す専門職向けの転職エージェントです。

ベンチャー企業から大手企業に至るまで、多様なハイクラス求人を取り揃えており、30代後半で経験やスキルを活かした転職を実現したい人に最適です。

また、経営幹部や管理職レベルの求人も充実しており、1,000万円以上の求人も豊富。

またビズリーチの最大の特徴は、スキル登録を通じて企業からの直接スカウトを受けられる点であり、転職を急いでいない方でも自身の市場価値を把握するのに役立ちます。

ビズリーチは未経験者向けの転職サービスではありませんが、経験と実績を有する30代が自らの潜在能力を最大限に引き出し、年収やキャリアの向上を目指す方におすすめの転職エージェントだといえるでしょう。

JACリクルートメント

JACリクルートメントはおもに30代の転職希望者に特化したエージェントであり、大手外資系企業や日本のグローバル企業における高級職や高年収の求人に強みを持っています。

職種としてはIT・コンサルティング・営業などを目指す人におすすめです。

JACリクルートメントのサービスの特徴は、各業界に精通したキャリアアドバイザーによる徹底した支援が挙げられます。

エージェントは30代の転職者が直面する特有の課題やキャリアプランに対して深い理解を持ち、ひとりひとりのニーズに応じたアドバイスとサポートを提供しています。

ハイクラス・ミドルクラス転職においてオリコン顧客満足度ナンバーワンを5年連続獲得するなど確かな実績があります。

パソナキャリア

パソナキャリアは30代のハイクラス層を対象に年収800万円以上の求人が多く、営業職、エンジニア職、医療系専門職などに特化しています。

国内での転職支援実績は最大級であり、専門のコンサルタントによるきめ細やかなサポートが大きな特徴です。

パソナキャリアは、キャリアの次のステップを目指す30代に対し、個別のキャリアプランに基づいた高品質な求人の提供と、経験豊富なコンサルタントによる効率的な転職活動の支援を行っています。

女性の転職にも力を入れており、高収入の職種への転職を希望する30代や転職を機にライフワークバランスを見直したい方はぜひチェックしてみてください。

リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウトは30代のハイクラス層を対象とした転職エージェントで、アプリを通じて手軽にスカウトを受けることができるのが特徴です。

利用者はアプリ内で企業とのコミュニケーションを完結でき、企業からの直接スカウトだと採用確率も高いため、忙しい30代でもを有効に活用しながら転職活動を進められます。

公開求人だけでも400,000以上の求人を取り扱っており、あらゆる業界・職種の方でも自分にあった企業を見つけられる可能性が高いです。

年収だと800～2,000万円の求人が多いので、ハイクラス転職を目指す人にもおすすめです。

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30代後半の転職はハイクラス向け転職エージェントを使おう

今回は30代後半の方が転職で陥りがちな失敗や成功するポイントなどについて紹介してきました。

30代後半の転職は一般的に厳しいといわれていますが、自己分析やキャリアプランの計画などをおこなえば充分可能です。

ただし、30代後半は最後の転職とする人も多く、転職回数が多いとキャリアを傷つけるおそれがあるので慎重に行わなければいけません。

30代後半で転職を検討している方で年収アップ・キャリアアップを目指すのであれば、ハイクラス向け転職エージェントがおすすめです。

転職エージェントであれば転職活動に不安を感じる方でも相談できるので、安心して進められるでしょう。

スカウト型のエージェントであればより効率的に転職活動を進められますし、自身の市場価値を把握するのにも役立ちます。

今回の記事を参考にして、30代後半の転職を成功させてくださいね。

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